

疾風怒涛
23分
茶屋で働くフウは、無頼の剣士ムゲンと浪人ジンが店を壊し合った末に捕らえられ、処刑されかけているところに行き合わせる。二人を助ける代わりに彼女が持ちかけたのは、決着を先送りにして自分の旅に付き合えという約束だった。探す相手は「ひまわりの匂いのする侍」、その手がかりひとつだけで三人の道中が始まる。

百鬼夜行
23分
鬼が出るという噂の町に立ち寄った三人は、その正体を確かめようと動きはじめる。だが噂の裏にあったのは、かつてムゲンに腕を斬られた男が仕組んだ罠だった。囮に使われていたのは痛めつけられ続けた哀れな男であり、恨みは容赦なく三人へ向けられる。

以心伝心 其之壱
23分
二つの博徒一家が仕切る宿場町で、ムゲンとジンはそれぞれ別の側から用心棒として雇われる。互いの居場所を知らないまま、二人は敵対する組の刃として向かい合う位置に置かれていく。その頃フウは、女を売り買いする連中の手に落ちていた。

以心伝心 其之弐
23分
二つの組の抗争を収めるため、決着は丁半博打の勝負でつけられることになる。ところが壺を振るために座らされたのは、さらわれていたフウだった。場が壊れて騒ぎが広がるなか、三人はようやく落ち合い、跡取りたちに見送られて町を出ていく。

馬耳東風
23分
渡し賃さえ払えず立ち往生した三人は、金を稼ぐためにそれぞれ町へ散っていく。フウは浮世絵師に見初められて絵のモデルを引き受けるが、その仕事の裏には女を売り飛ばす企みが隠れていた。人買いを追う役人の動きと絡み合った末、絵師は自らの絵を極めるため海の向こうへと去っていく。

赤毛異人
23分
大食い勝負に挑んだ三人は、ジョージと名乗る妙な言葉遣いの男に敗れてしまう。男の正体は、鎖国下の日本に紛れ込んだオランダ人の商人だった。旅の目的を聞いた彼は、ひまわりの侍を探すことの危うさをフウに言い残していく。

四面楚歌
23分
フウの財布を掏った少年を追ううちに、盗みの理由が病の母の薬代だと知れてくる。事情に同情したフウは少年をかばおうとするが、追手の網はすでに閉じかけていた。逃げ場を失った少年は役人に撃たれ、薬は母のもとへ届かないまま終わる。

唯我独尊
23分
唄いながら旅する剣士が、眼鏡をかけた侍を片っ端から斬って回っているという噂が流れる。狙われているのはジンだが、男は顔も知らぬまま似た風体の者を次々と間違えていく。とうとう本人と向き合ったとき、勝負は思いがけないほど呆気なく収まる。

魑魅魍魎
23分
関所を越えるため、ムゲンは罪人の首を届けるという厄介な役目を背負わされる。行く手をふさぐのは、山に籠もる荒くれた僧兵たちだった。一方、処刑されかけていたフウとジンは、たまたま噴き出した怪しげな煙のおかげで命を拾う。

以毒制毒
23分
侍ばかりを狙って殺してまわる男の噂が立ち、その正体は僧のもとを去った元弟子だった。触れずして人を倒す技を前に、ムゲンはまるで歯が立たない。教えを受けて挑み直したムゲンは、満月の下でようやくその技を破る。

堕落天使
23分
長雨に足止めされた宿場町で、ムゲンは虫を戦わせる賭けに入れあげていく。その頃ジンは、借金のかたに身を売らされ、夫の暴力に耐えてきた女と出会う。逃がすと決めた男と、逃げることを選べなかった女の道は、雨の中で分かれていく。

温故知新
23分
ムゲンが盗み読んだのは、フウが道中つけていた旅の日記だった。そこに並んでいたのは、二人の男に対する遠慮のない観察と、笑ってしまうほど正直な本音である。同時に明らかになるのは、彼女が最初から目指していた行き先が江戸だという事実だった。

暗夜行路 其之壱
23分
海辺に出た三人の前に、ムゲンがかつて島で共に育った無法者たちが現れる。旧交を温めるふりの下で進んでいたのは、彼を嵌めるための企みだった。裏切りの果てに、ムゲンを乗せた船は爆発に呑み込まれる。

暗夜行路 其之弐
23分
生き延びていたムゲンを見つけたのはジンであり、すべてを仕組んだのがコザだったことも明らかになる。裏切った仲間たちと決着をつけたムゲンは、最後にコザの前に立つ。だが彼は刃を向けず、独りになった女をそのまま置いて去っていく。

徹頭徹尾
23分
拾った金で羽振りよく遊んだ三人だが、その金は精巧な贋金だった。ヤツハと名乗る女は、ムゲンを手玉に取って贋金作りの一味へ差し向けていく。すべてが片づいたあと、女は密偵としての正体を明かし、いつか嫁に行くとだけ言い残して消える。

酔生夢死 ひと夢
23分
ひまわりの侍を巡る言い争いが積もり、三人はとうとうばらばらになってしまう。散り散りになった道の先で、ムゲンもジンもそれぞれ命の危うい場面へ踏み込んでいく。誰も助けを呼べないまま、追手の影は三人それぞれの背後に迫っていく。

酔生夢死 ふた夢
23分
松前藩の手勢との戦いを切り抜け、三人はようやく再び顔を合わせる。そこでフウが打ち明けたのは、ひまわりの侍が病の母と自分を捨てて消えた男だという事実だった。会って何をするのかと問われた彼女は、恨みを晴らすためだと答える。

文武両道
23分
字が読めないと知られたムゲンは、やたらと熱心な師匠のもとで手習いを始める羽目になる。一方ジンは、亡き師の遺した子らを、落書きの腕を競う勝負から守ろうとする。刀ではなく筆を握らされた二人の不器用な奮闘は、思わぬ形で決着する。

因果応報
23分
隠れ切支丹の村に紛れ込んだ三人は、ザビエルと名乗るいかさま師が娘をさらう事件に行き当たる。騒動の中で、ひまわりの侍の名がついに知れる。それは霞刑部、フウの父その人であり、三人は生月島へ向かうことになる。

悲歌慷慨 其之壱
23分
旅の途中で出会った盲目の琵琶法師サラが、三人と道を共にすることになる。目の見えぬ女を送り届ける役として、フウはジンを選ぶ。だがその夜、橋の上でサラが刃を向けたのは、ほかならぬジンだった。

悲歌慷慨 其之弐
23分
サラを動かしていたのは、息子を人質に取られた雇い主の命令だった。だがその子はとうに死んでおり、女は戻る場所を持たないまま刃を振るっていた。最後にムゲンと向かい合ったサラは、勝てるはずの勝負をわざと落として息を引き取る。

怒髪衝天
23分
妙なきのこを口にしたムゲンとジンは、幻に足を取られたまま奇妙な穴掘りに駆り出される。掘らされていたのは天から落ちた石の跡であり、周りで働いているのは生気のない者たちばかりだった。彼らを率いる男は、五百年が過ぎ去ったことにいまだ気づいていない。

一球入魂
23分
黒船に乗って現れたアメリカ人たちは、野球の勝負に事寄せて村を脅しにかかる。負ければ土地を差し出せという理不尽な取り決めに、村人たちは震え上がる。バットを握らされたムゲンは、ほとんど喧嘩のような打ち合いで彼らを叩き伏せる。

生死流転 其之壱
23分
幕府の意を受けた凄腕の侍カゲトキが、三人を消すために放たれる。フウは二人を巻き込むまいと、ひとり父のもとへ向かって旅立つ。残されたムゲンとジンの前には、次々と刺客が立ちはだかる。

生死流転 其之弐
23分
カゲトキの刃の前に、ムゲンは深手を負って倒れる。ジンは、かつて師を殺した男とついに向かい合うことになる。その頃、あの船の爆発を生き延びていた男が姿を現し、フウを手中に収める。

生死流転 其之参
24分
たどり着いたフウが会えたのは、病に伏し、死を待つばかりの父だった。父が姿を消したのは、幕府の追及から娘を守るためだったと知らされる。カゲトキの手で父が斬られたあと、ジンがその仇を討ち、旅を終えた三人はそれぞれの道へ静かに別れていく。